自動車愛好家にとって、愛車は単なる移動手段ではなく、誇りを持てる財産です。
しかし、屋外に駐車しておくと、近年の天候の荒々しさや環境要因によって、愛車の美しさと価値が損なわれる可能性があります。
その中でも特に注意すべきなのが、地上からの湿気と紫外線です。


ボディに悪影響を与える環境リスク
地面からの湿気
地面からの湿気は、車のアンダーボディに、腐食や錆を引き起こす可能性があります。
特に、雪が降ったり、雨が多い地域では、湿気によるダメージは深刻になります。
駐車場が、アスファルト舗装ではなく、土や砂利の場合には、特に注意が必要です。
紫外線
紫外線は、車の塗装を劣化させ、褪色やひび割れを引き起こします。
夏の強い日差しのもとでは、紫外線は車に大きなダメージを与えます。
紫外線が与えるダメージを、具体的に見ていきましょう。
塗装の劣化と褪色
車の外装は、塗装によって美しい光沢を保っていますが、紫外線はこの塗装に対して特に厳しい影響を与えます。
長時間にわたる日光の直射は、塗装の表面層にダメージを与え、次第に色褪せを引き起こします。
このため、長期間紫外線にさらされると、クリア塗装が剥がれ、そこから錆が発生することも。
ゴムやプラスチックパーツのひび割れ
車の各部には、多数のゴムやプラスチック製のパーツが使われています。これらの部品も、紫外線によって劣化が進行します。
たとえば、タイヤやドアシール、ワイパーブレードなどのゴムパーツは、硬化してひび割れやすくなります。
ダッシュボードなどのプラスチックパーツも、紫外線の影響で色褪せや、硬化やひび割れが発生しやすくなります。
ヘッドライトのくすみ

ヘッドライトのレンズも、紫外線にさらされることで劣化が進みます。
ヘッドライトカバーの多くはポリカーボネート製ですが、紫外線を浴び続けると黄ばんで曇ってしまい、光の透過率が低下します。
特にプラスチック製のレンズは紫外線によって黄ばみや曇りが生じやすくなり、見た目が悪くなるだけでなく、照明性能も低下します。
これにより、夜間の視界が悪くなる可能性があり、安全上の問題も引き起こしかねません。
車検時に不合格になることもあり、アッセンブリー交換となると、修理費が高額になることもあります。
実は、その他にも、屋外の野ざらし駐車には、さまざまなリスク要因があります。
鳥のフンや樹液
青空駐車中に、鳥のフンや樹液が車に落ちることも珍しくありません。
これらは非常に酸性が強く、塗装面にダメージを与えるだけでなく、放置するとさらに硬化して、取り除くのが困難になります。
雹(ひょう)による被害

近年、突然の気象変動で、雹(ひょう)が降ることも増えてきています。
雹(ひょう)は硬い氷の塊で、ときにはゴルフボール大になることもあり、ガラスが割れたり、車のボディ表面に無数の凹みを作ることがあります。
これにより、見た目が悪くなるだけでなく、修理費も高額になります。
下取り価格も、大幅に下げてしまいます。

2022年6月に埼玉県で大規模な雹被害があったね。1日で100台以上の修理車が持ち込まれたディーラーもあったそうだよ。
黄砂による被害
黄砂は、中国北西部やモンゴルから吹き付ける、微細な砂や塵の粒です。毎年春になると、黄砂が日本列島に飛来し、自動車や建物を黄色く覆います。
黄砂は、自動車の塗装面に悪影響を及ぼします。
黄砂の粒子は非常に小さく、硬いため、塗装面に小さな傷を付ける可能性があります。
また、黄砂には鉄分が含まれており、塗装面に付着すると錆の原因になります。
黄砂が付着した状態で洗車をする際、適切な方法を取らないと、水の流れに乗った黄砂の粒子が塗装面をこすることになり、さらに深い傷がついてしまうことがあります。
黄砂を水で流しきってから、洗車ブラシでこするようにしましょう。
窃盗による被害
屋外駐車は、容易に中を覗かれてしまいます。
これにより窃盗犯が、車内に貴重品があるかどうかを、簡単に確認することができてしまいます。
また、窃盗犯は、愛車自体も盗もうとします。
防犯上、危険にさらされている状態です。
ボディーカバーの重要性
これらの環境リスクから愛車を守るために、ボディーカバーの使用をおすすめします。
ボディーカバーは、愛車を保護する安価で簡単な方法です。
ボディカバーの具体的効果
紫外線からの保護
高品質のボディーカバーはUVカット効果があり、車の塗装や内装を紫外線から守ります。
これにより、長期間にわたって、新車同様の鮮やかな色合いを保つことができます。
湿気ブロック
防水・透湿素材で作られたボディーカバーは、地面からの湿気が車のアンダーボディに到達するのを防ぎ、錆の発生を抑えます。
特に長期間使用しない時は、これが大きな効果となります。
汚れや外的要因からの防御
鳥のフンや樹液だけでなく、ほこりや花粉、黄砂からも車を守ります。
また、カバーがあることで、小さな傷がつくリスクも大幅に減少します。
盗難防止
ボディーカバーは、中を覗かれることを防止し、愛車が盗まれるのを防ぐのに役立ちます。
ボディーカバーを選ぶ際のヒント


ボディーカバーにはさまざまな種類があり、車のサイズ、形状、予算に合わせて選択できます。
雹(ひょう)被害にも対応した、厚手のボディーカバーなどもありますが、雨を含むと重くなり、扱いにくくなりますので、注意が必要です。
ボディーカバーは、1年ほどで劣化し買い替えることになりますので、比較的安価なものをおすすめします。
しかし安価なボディーカバーでは厚みが足らずに、突然の雹(ひょう)被害には対応できません。
そこで毛布やダンボール板を、ボンネットからトランクまで掛け、その上にボディーカバーを掛けると良いでしょう。
ただこの方法では、雨が降ると重く扱いにくくなってしまいます。
また、トランクに収納することが、できなくなってしまいます。
そこで私のおすすめは、プチプチシートをボンネットからトランクまで掛けることです。
2重3重にすればより効果が増しますし、雨が浸透して重くなることもありません。
トランクに丸めて収納するのにも、扱いやすいでしょう。
下記商品の長さを半分にカットし、粘着テープで横につなげれば、車1台分のカバーができます。
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ボディカバーを選ぶときの注意点
カバーを選ぶ際には、以下の点を考慮してください。
* **素材:**
通気性と耐水性に優れた素材を探しましょう。
* **サイズ:**
車に合ったサイズを選びましょう。
* **固定方法:**
カバーが強風でも飛ばされないように、しっかりと固定できる方法を選びましょう。
ボディカバー付属のものだけでなく、100円ショップなどで簡易なベルトを購入し、固定に使うとよいでしょう。
愛車を保護し、その美しさを維持したいのであれば、ボディーカバーは重要な役割を果たします。
地面からの湿気と紫外線から愛車を守り、何年にもわたってその状態を保ちましょう。
次に、ボディカバーを日常的に使ったときのメリットを、具体的にみていきましょう。
ボディカバーの意外なメリット
経済的なメリット
ボディーカバーの使用によって得られるメリットは、見た目や劣化防止だけに留まりません。
実は、以下のような、経済的なメリットも期待できます。
**1. 下取り価格の向上**
車の外観や内装が良好な状態で保たれることで、将来的に車を売却する際の下取り価格に影響します。
特に塗装がきれいな状態で維持されている車は、高値がつきやすくなります。
**2. 修理・メンテナンス費用の削減**
予防としてボディーカバーを使用することで、紫外線や湿気による劣化を防ぐため、修理や塗装の費用や維持費を削減することができます。
まとめ
愛車を長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスに加えて環境から車を守る工夫が必要です。
ボディーカバーは低コストで高い効果を持った自動車保護の手段として非常に有効です。
長期的に見れば、ボディーカバーの使用は愛車の価値を保つための賢い投資と言えるでしょう。
青空駐車のリスクを減らすためにも、ぜひボディーカバーの使用をおすすめします。