車のトラブルは、いつどこで起こるかわかりません。
車を運転する上で、万が一の事故やトラブルへの備えは必須です。
「あれっ、三角表示板ってどこにしまったっけ…?」
「車検の時、何か言われたけど忘れちゃった…」
「こんな時に限って何も積んでない…!」なんてことにならないよう、普段からしっかり準備しておきましょう。
実は、道路交通法で車に積んでおくことが義務付けられているものがあります。
備え付けられていないと法律違反になるだけでなく、いざという時に自分や同乗者、周りの人の安全を守ることができません。
このページでは、「義務として車に積んでおくもの」と「あると便利なおすすめグッズ」を2つに分けてご紹介します!
自動車検査証(車検証)
自賠責保険証
車検シール
運転免許証
発炎筒
三角表示板
義務として車に積んでおくもの

車に積んでおかなければいけない書類は?
車に積んでないといけないモノは何ですか?
車検証を車に積んでいないとどうなる?
発炎筒や三角表示板を車に積んでいないとどうなる?
車に乗せてはいけないもの
法律で定められた必需品を確実に積んでおくことは、ドライバーの責任です。
「ウッカリ忘れてしまった!」では済まされない事態になってしまいます。
イザというときに慌てないようチェックして、確実に積んでおくようにしましょう。
車に積んでおかなければいけない書類は?
①自動車検査証(車検証)
車検証は、車両が法的に運行可能であることを証明する重要な書類で、常時携帯が義務付けられています。
車両の登録情報や、所有者情報が記載されていて、車検が切れていると、運転中に罰則を受ける可能性があります。
車検証は常に車内に保管し、必要に応じて提示できるようにしておきましょう。
②自動車損害賠償責任保険証明書(自賠責保険証)
自動車を運転する際には、自動車保険に加入していることが法律で義務付けられています。
保険証明書は、万が一の事故やトラブル時に必要となるため、必ず車内に保管しておきましょう。
保険証明書は、車検証と一緒に保管することをお勧めします。
③車検シール
車両が道路運送車両法に基づく検査に合格したことを示す重要な標識で、フロントガラス右上に貼られます。
車検シールがない場合、道路運送車両法違反として、警察による取り締まりの対象となります。
④運転免許証
車に積んでおくものというより、必ず身につけて運転するようにしましょう
運転免許証は、あなたが安全に車を運転できる技能と知識を持っていることを証明する、大切な身分証明書です。
警察官から提示を求められた際、提示できない場合は、無免許運転とみなされる可能性も。
コピーや写真では代用できませんので、運転する際には必ず、運転免許証を携帯しましょう。
・不携帯の場合のリスク
運転免許証を携帯していない場合、以下のようなリスクが生じます。
罰則
運転免許証を不携帯で運転していると、交通違反として3,000円の反則金が科されます。
運転の継続ができない
警察官に不携帯が発覚した場合、その場で運転を続けることができなくなることがあります。
運転免許証を確認できない状態では、運転を続けることが許可されないため、他の交通手段を利用する必要が生じます。
交通事故時の問題
もし交通事故を起こした場合、運転免許証を持っていないと、事故処理がスムーズに進まない可能性があります。
警察が運転者の身元を確認できないため、事故の処理が複雑化し、さらなるトラブルを招く恐れがあります。
車に積んでないといけないモノは何ですか?
非常信号用具
①発炎筒
発炎筒は、事故や故障などで車を緊急停止させなければならない場合に、 後続車へ注意を促すために使用します。
使用時は、車両の50m程度後方に設置してください。
特に夜間や視界が悪い状況下では、 車の存在をいち早く知らせることが、二次的事故の防止に繋がります。
発炎筒の有効期限に注意!
発炎筒には有効期限があります。
期限切れの発炎筒は、点火しない場合や、 正常な発光が得られない可能性がありますので、定期的な交換が必要です。
車の購入時から交換していない場合は、この機会に新しいものと交換しておきましょう。
近年では、発炎筒の代わりにLED非常信号灯の使用を認めている地域もあります。
LED非常信号灯は、電池式で繰り返し使用することができ、より安全性の高いアイテムとして注目されています。
ご自身の車の状況に合わせて、ご検討ください。
②三角表示板
道路交通法により、事故や故障で車両が停止した場合、後続車に注意を促すための三角表示板の設置が義務付けられています。
三角表示板は、車両の後方に設置することで、他のドライバーに危険を知らせる役割を果たします。
必ず車内に備えておきましょう。
車検証を車に積んでいないとどうなる?
・車検証は、その車の「戸籍謄本」のようなもの。
車の所有者や、車両に関する重要な情報が記載されています。
車検証は普段、ダッシュボードやグローブボックスに保管していることが多いと思いますが、「車検の時くらいしか見ないから…」と、車から持ち出してしまっている方もいるのではないでしょうか?
実は、車検証を車に積んでいないと、法律違反になるばかりでなく、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性もあるのです。
・車検証不携帯は立派な法律違反!
車検証不携帯で捕まると、50万円以下の罰金が科されます。
これは、車両が公道を走行するために必要な書類を備えていないことに対する罰則です。
・運転の継続ができない
警察官に不携帯が発覚した場合、その場で運転を続けることができなくなることがあります。
運転免許証や車検証を確認できない状態では、運転を続けることが許可されないため、他の交通手段を利用する必要が生じます。
・車検証がないと、こんな場面で困ることも…
車検証は、単に警察官に提示を求められた時だけでなく、下記のような場面でも必要となる重要な書類です。
事故発生時
交通事故を起こしてしまった場合、警察や保険会社に車検証を提示する必要があります。
車検証がないと、事故処理がスムーズに進まないばかりか、保険金が支払われないケースも考えられます。
ロードサービス利用時
JAFなどのロードサービスを利用する際にも、車検証の提示が必要となる場合があります。
車検証がないと、サービスを受けられない可能性もあります。
注意点
コピーや期限切れの車検証では、不携帯と判断されます。
電子車検証の場合も同様の法的効力があり、携帯を怠ると罰則の対象となります。
車検証は車内の分かりやすい場所に保管を
車検証は、運転席などからすぐに取り出せるよう、車内の分かりやすい場所に保管しておきましょう。
発炎筒や三角表示板を車に積んでいないとどうなる?
発炎筒を車に積んでいない場合
緊急時に周囲への注意喚起が難しくなるため、事故現場での注意喚起が不十分となる可能性があります。
発炎筒は交通事故時や車の故障時に安全のために必要なアイテムであり、法律によって携行が義務付けられています。
未携行時には、道路運送車両法に基づき、罰金の対象となる可能性があります。
また、車検時に保安基準を満たしていないと見なされ、車検が不合格となります。
車に乗せてはいけないもの
車に積んでおくことが法律で禁止されているものや、思わぬトラブルに繋がる可能性があるものもあります。
知らずに車に積んで、後悔することのないようにしましょう。
①刃渡り6cm以上の刃物
正当な理由なく、刃渡り6cm以上のカッターやハサミ、包丁といった刃物を車内に持ち込むことは銃刀法違反となり、2年以下の懲役、30万円以下の罰金が科せられます。
キャンプや釣りの道具としてナイフなどを車に積んでおきたい場合は、刃渡り6cm未満のものを選び、ケースに入れて保管するなど、適切な方法で持ち運びましょう。
②大量のガソリン
災害時などに備えて、ガソリンを車に積んでおきたいと考える方もいるかもしれません。
しかし、ガソリンは消防法で危険物に指定されており、一定量以上のガソリンを許可なく運搬することは禁止されています。
③発火・引火しやすいもの
花火やガスボンベ、マニキュアの除光液など、発火・引火しやすいものを車内に放置しておくことは大変危険です。
特に、夏場の車内は高温になるため、自然発火や爆発の危険性が高まります。
義務として車に積んでおくもの│あると便利

防災グッズ
便利グッズ
意外と使えるもの
冬に便利なもの
ここからは、車に積んであると便利なおすすめグッズを紹介します。
防災グッズ
①パンク修理キット
パンクはいつ見舞われるかわかりません。
最近のモデルでは、スペアタイヤの代わりに搭載されている場合もあります。
プラグ型や、液体注入型があるので、使い方を事前に確認しておきましょう。
②牽引ロープ
故障や脱輪などで車が動かない場合、他の車に牽引してもらう際に使用します。
ロープを掛けるフックの位置や、カバーの取り外し方法も取説で確認しておきましょう。
③空気入れ
タイヤの空気圧が低い場合に、すぐ充填できて便利です。
④ブースターケーブル
バッテリー上がり時に、他の車から電気を分けてもらうために使用します。
⑤緊急脱出用ハンマー
事故などでドアが開かなくなってしまった場合、窓ガラスを破って脱出することができます。
⑥反射ベスト
事故や故障で車両が停止した際に、自分自身の安全を確保するために反射ベストを着用することが重要です。
反射ベストは、夜間や視界の悪い状況でも自分の存在を周囲に知らせる役割を果たします。
⑦車載工具セット
車両のトラブルに備えて、基本的な工具セットを車に積んでおくことが推奨されます。スパナ、ドライバー、ペンチなどの基本的な工具が含まれていると、簡単な修理や調整が可能になります。
⑧災害用備蓄品
特に自然災害が多い地域では、災害用の備蓄品を車に積んでおくことが重要です。
水、非常食、LED電灯などを用意しておくと、緊急時に役立ちます。
便利グッズ
①軍手・作業用手袋
バッテリー交換やタイヤ交換など、手を保護する必要がある作業時に役立ちます。
②LEDライト
夜間のトラブルや、暗い場所での作業に必須です。
広く周囲を照らせる機能を持ったものにしましょう。
③ウォッシャー液
フロントガラスの汚れを落とすために使用します。
特に、冬場は凍結防止のためにも積んでおきましょう。
④車載充電器
スマホのバッテリー切れを防ぎます。
少なくともUSBが2口以上あるものを選びましょう。
⑤折りたたみ傘
急な雨にも対応できます。
⑥車内清掃用具
車内を清潔に保つための、清掃用具も必要です。
ウエットティッシュやコロコロなどのクリーニング用品を車に備えておくと、気持ちよく運転できます。
意外と使えるもの
①ガムテープ(布製)
突然ネジが外れてしまってガタガタするとか、臨時の固定にうってつけです。
②ロープ(紐)
荷物を固定したり、縛っておくのに便利です。
③新聞紙
汚れたものを乗せるのに下に敷いたり、包んだりできます。
また、クッション材にもなりますし、保温にも使えます。
④タオル
汗を拭いたり、窓の結露を取ったりと、様々な用途で使えます。
窓に挟めばサンシェード替わりにもなります。
⑤ビニール袋
ゴミを入れたり、濡れたものを収納したりできます。
靴のままビニール袋に突っ込んで口の部分を縛れば、レインブーツ替わりになります。
少し大きめで、丈夫な素材のものを積んでおきましょう。
冬に便利なもの
①解氷スプレー
凍結した窓ガラスを解かすために使用します。
凍った窓に、お湯を掛けることはご法度です。
水を掛けても、再び凍りついてしまうこともあります。
②スノーブラシ
雪を降ろす際に使用します。
雪を載せたまま走行するのは、大変危険です。
ブレーキを掛けた時、屋根の雪がフロントガラスに落ちてきて、視界が遮られてしまいます。
③スノーチェーン
積雪地域では、装備が義務付けられる場合があります。
金属タイプ、非金属タイプ、布製タイプなど種類がありますので、自分の使用環境を考えて選択するようにしましょう。
④スコップ
積雪地域での脱出用具として使用します。
⑤レインブーツ
雪道での移動に役立ちます。
義務として車に積んでおくもの|総括
このページでは、義務として車に積んでおくものをご紹介しました。
- 法定携行品の重要性
車検証、自賠責保険証、運転免許証は必ず携行しましょう。
これらの不携帯は重大な法令違反となり、罰則の対象となる可能性があります。 - 車検シールの適切な管理
フロントガラスへの貼付は義務です。
車両の適法性を示す重要な標識として、常に有効な状態を維持しましょう。 - 安全装備の確実な搭載
発炎筒、三角表示板は事故防止に不可欠です。
これらの装備は法律で定められており、搭載していないと罰則の対象となります。 - 危険物・不適切な物品の持ち込み注意
刃物類、危険物、違法薬物などの持ち込みは避けましょう。
必要に応じて適切に管理し、不要なリスクは排除しましょう。 - 車に積んでおくと便利なものとしては、パンク修理キットやブースターケーブルといった防災グッズ、軍手、ガムテープ、新聞紙、ビニール袋といった便利グッズを紹介しました。
安全運転を心掛け、トラブルや事故を未然に防ぐために、車に積んでおくものにはしっかりと配慮しましょう。