【燃費を劇的に改善させた技術】自動車の進化を3つの側面で解説

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ガソリンスタンドでレギュラー給油車の雑記

みなさんは、燃費を良くしようとアクセルをそっと踏んだり、穏やかな運転を心がけていると思いますが、実は燃費は、運転の仕方とはそれほど関係ありません。
常にアクセルをベタ踏みとか、1速固定で運転しているなんて人はいないでしょうから。

燃費に大きな影響をしているのは、表には出ない技術的進化です。
そこで今回は、燃費を劇的に向上させた技術的進化を、エンジンの高効率化、ボディの軽量化、変速機の進化という側面から解説します。

エンジンの高効率化

燃費を改善させたインジェクション

エンジンの高効率化が燃費の劇的向上に貢献した例として、キャブレターからインジェクション(燃料噴射装置)への技術転換が挙げられます。

キャブレターは古くから使われてきた燃料供給装置で、エンジンに必要な燃料と空気の混合気を供給します。

キャブレターが不利だった点

均一な燃料供給が難しい

キャブレターはエンジンの回転数や負荷に応じて燃料供給を調整するため、均一な燃料供給が難しいという特性があります。
これにより燃費の最適化が困難でした。

低回転域での燃料混合不良

低回転域ではエアと燃料の混合が不十分になりやすく、燃焼効率が低下して燃費が悪化する傾向がありました。

高負荷時の燃料供給遅れ

キャブレターは高負荷時に燃料供給に遅れが生じることがあり、エンジンの性能を最適化する際に課題がありました。

エンジン冷間時の不安定性

キャブレターは冷間時に燃料供給が安定せず、エンジンの始動や動作が不安定になることがありました。

インジェクションは、燃料を高圧でエンジン内に直接噴射する方式です。
これにより燃料の噴射量やタイミングを細かく制御でき、燃焼効率を大幅に向上させることが可能になります。
具体的には次のような効果があります。

インジェクションの効果

燃費向上

インジェクションは燃料の噴射を正確に制御できるため、エンジンの効率化が図れます。
燃焼効率が向上することで燃費が改善されます。

出力向上

インジェクションにより燃料の噴射量やタイミングを調整できるため、エンジンの出力特性も向上します。
特に低回転域から高回転域まで、幅広いトルクを得ることができます。

排気ガス削減

インジェクションにより燃焼効率が向上することで、排気ガスの浄化性能も高まります。
環境に配慮したエンジン性能が実現されます。

冷間始動性

インジェクションは冷間時でも正確な燃料供給が可能なため、冷間始動性が向上します。エンジンの安定した始動を確保します。

これらの理由から、キャブレターからインジェクションへの移行は自動車の燃費や性能向上に大きく貢献し、現代の自動車技術において欠かせない要素となっています。

燃費を改善させたハイブリット

メーター燃費31.3km/l

ハイブリッド車は燃費を向上させるために、複数の技術的な構造を組み合わせています。
以下にその主な構造と燃費向上の仕組みを解説します。

モーターとエンジンの組み合わせ

ハイブリッド車では、電気モーターと内燃エンジンを組み合わせて動力を供給します。
低速や加速時には電気モーターが主に動力を提供し、高速走行時や急加速時には内燃エンジンが動力を補助します。
このように適切に動力を制御することで、燃費の向上が図られます。

エネルギー回生システム

ハイブリッド車では、ブレーキ時に発生する運動エネルギーを回収する、エネルギー回生システムが搭載されています。
回生ブレーキによって発電された電力は、バッテリーに蓄えられ、後の加速時や低速走行時に、電気モーターからの動力源として利用されます。
これにより、エンジンが余分な負荷を受けることなく走行できるため、燃費が改善されます。

エンジンの自動停止機能

ハイブリッド車では、停車時や低速走行時に、エンジンが自動的に停止する機能が備わっています。
停止時にエンジンを停止することで、アイドリング時の燃料消費を抑えることができます。

これらの技術的な構造を組み合わせることで、ハイブリッド車は従来の内燃エンジン車に比べて燃費が優れています。
内燃エンジンと電気モーターの適切な連携やエネルギー回生システムの活用、アイドリングストップなどの機能が燃費向上に大きく貢献しています。

ボディの軽量化

燃費を改善させたモノコックボディ

モノコックボディは、自動車の軽量化と空力設計において、重要な役割を果たしています。
以下にその詳細を解説します。

軽量化への寄与

モノコックボディは、フレームとボディが一体化されている構造を指します。
この構造により、従来のボディと比較して部品点数が少なくなり、重量を軽減することができます。
軽量化は燃費改善に直結します。
車両の重量が軽くなれば、エンジンの負荷が軽くなり、燃費が向上します。
特に加速時や登坂時など、負荷が大きいシーンでの効果が顕著です。

剛性と安全性の向上

モノコックボディは、フレームとボディを一体化することで剛性が高まります。
これにより、振動や歪みが少なくなり、乗り心地や操縦安定性が向上します。
同時に、安全性も向上します。
モノコック構造は衝撃を吸収しやすく、クラッシュテストなどでの安全性評価が高まります。

空力設計への貢献

モノコックボディは、空力特性を向上させることができます。
フレームとボディが一体化されているため、空気の流れをスムーズにすることができます。
車両全体の空力的な抵抗が低減されるため、高速走行時などでの燃費改善や、静粛性(風切り音)向上に繋がります。

以上のように、モノコックボディは軽量化と空力設計の両面で重要な役割を果たし、燃費の改善に寄与しています。

変速機の進化

燃費を改善させたCVT

CVT(Continuously Variable Transmission)は、自動車のトランスミッションの一種であり、燃費改善に大きく貢献しています。
以下に、CVTの基本的な構造と、燃費に影響するポイントを解説します。

基本的な構造

CVTは無段変速機とも呼ばれ、従来のトランスミッションとは異なり、無段階で変速比を調整することができます。
主な構成要素としては、プーリーとベルトまたはチェーンがあります。
プーリーは可変直径の円盤であり、ベルトまたはチェーンがそれに巻きついて動力を伝達します。

燃費に影響するポイント

効率的な変速比調整
従来のマニュアル変速では、シフト操作によってエンジン回転数が大きく変化し、加速時や坂道走行時には、エンジンを高回転まで引っ張って、スピードに乗せる必要がありました。
一方、CVTでは無段階で変速比を調整できるため、スムーズな変速が可能です。エンジン回転数が、自然な範囲で効率的に維持されるため、エンジンの負荷が軽減され、燃費が改善します。

なめらかな加速

CVTは段階的な変速ではなく、なめらかに変速することが特徴です。
そのため、加速時のエンジン負荷が軽減され、燃費が向上します。

低速走行時の効率

CVTは低速走行時に、エンジン回転数を低く抑えることができます。
これにより、低速域での燃費が改善されます。

エンジン負荷の軽減

CVTは、スムーズな変速と最適なエンジン回転数の調整によって、エンジン負荷が軽減されます。
特に急加速時や坂道走行時において、エンジンが過度に負荷されることが少なくなり、燃費が改善されます。

適切な出力制御

CVTは変速比を柔軟に調整できるため、出力制御がより適切に行われます。
エンジンの出力と車速が最適にマッチし、燃費を最大限に向上させることが可能です。

これらの点から、CVTはエンジンを高回転まで引っ張ってスピードに乗せる必要がなくなり、スムーズな加速や低負荷での運転が可能となり、それが燃費改善につながると言えます。

以上、燃費を大きく改善させた技術的進化を、エンジンの高効率化、ボディの軽量化、変速機の進化という3つの側面に焦点を当てて解説しました。
これらにより、ハッキリと燃費の向上を、体感できていると思います。
しかしまだまだ、自動車の技術的進化は止まりません。
今後どんな技術が出てきて、私たちの生活を向上させてくれるのか、心待ちにしましょう。